年齢 47歳
性別 女性
主訴 下の歯にセラミックの歯を入れたが一年前に腫れてきて、そのうちニキビのようなおできが出来た。セラミックの歯を外すと歯が割れてしまって抜歯になるから外さない方が良い、痛くないならおできはこのまま様子を観ましょうと言われた。
現状 右下4番の唇側にフィステルが存在。
【フィステルから造影剤を挿入 病巣は根尖ではなく遠心側にある】

【CT画像でも遠心側に病巣】

【根尖には透過像がない】

【明らかに遠心側に透過像がある】

診断 側枝等の存在による感染
治療期間 3ヵ月
治療費用 保存治療 165,000円 外科手術 165,000円 骨再生医療 165,000円
治療経過 セラミックを除去、ファイバーポストも除去し隔壁を作成。ラバーダムを設置後前医のガッタパーチャポイントを除去。根管通過法を試みるも側枝には入らず。術前根充した後、外科的根管治療を行う。骨再生医療を行い積極的に骨再生を行う。
【セラミックを除去】

【ファイバーポストも除去】

【隔壁を作成】

【ラバーダムを装着】

【外科的根管治療 頬側の骨がすでに吸収していて遠心側の歯根が露出している】

【治療前と治療後 遠心の透過像が消失 根尖からMTAが溢出】

治療結果 フィステルは消失し遠心側の骨も再生
考察 過去に何度も「土台を外すと歯が割れるので外せないと言われたがどうなのか」という疑問を患者様から受けた。30年間に2000ケース以上の根管治療を行ってきて外せなかったケースは記憶している限り皆無である。