根管治療について 膿が貯まって痛い その17
こんにちは! あおば歯科クリニックの院長昆敏明です!
58歳、Mさんのケースをご紹介します。10年以上前に神経を取ってから何事もなかったそうですが、ある日痛みを伴って大きく腫れてきたそうです。かかりつけの歯医者に行ったところ歯槽膿漏がひどいので抜かないとだめだと言われたそうです。あおば歯科クリニックには抜かない方法はないのかというセカンドオピニオンでいらっしゃいました。お口を精査すると全体のポケットは確かに6㎜、8㎜という深い箇所もありかなり進行した歯周病でした。しかし腫れている上顎の2番はレントゲンでは歯周病というよりも明らかに大きな歯根のう胞が認められました。
Mさんにはその旨ご説明し、歯周病の治療と左上2番の根管治療を平行していくこととなりました。根管治療に関しては歯根のう胞の大きさから保存治療と外科的根管治療を併用することとしました。
かなり大きな歯根のう胞です。
黄色囲み部分が歯根のう胞です。
治療はまずかぶせものの除去、土台のメタルコアーの除去を行いました。通法どうり前医のガッタパーチャポイントを除去し、感染源を消毒したのち外科手術に臨みました。
フラップを起こしたところです。唇側の骨が円形状に吸収していて、歯根のう胞の壁が見えています。
黄色矢印部分です。
唇側面の歯根のう胞を切除すると歯根が現れました。歯根周囲の骨がすっかり消失しているのがわかります。
必要最低限の歯根尖をカットしました。
術前根充を済ませていました。切断面です。
手術直後のレントゲン写真です。
術後4年後のレントゲン写真です。根尖病巣が消失していて、骨が再生しているのが良く分かります。
黄色矢印部分の骨が再生しているのがわかります。
Mさん、歯周病も歯根のう胞もすっかり良くなり本当に良かったですね。歯周病の再発を防止するためにメンテナンスをしっかりやっていきましょう。