唾石症(だせきしょう) お口の粘膜の病気 その5
こんにちは! あおば歯科クリニックの院長昆敏明です。
口腔粘膜疾患第五弾です。
この白い物体(不透過像 といいます)は何か?
これです。
唾石 だせき です。
正式な病名は唾石症です。
お口の中に石ができる病気です。
もともと人の体の中に石ができる病気がいくつかあります。
つい先日もあおばのスタッフのご主人が激痛に襲われ、尿管結石だったことがわかりました。
お口の中にだ液を供給している三大唾液腺のどれにも石ができる可能性があります。
一番頻度が多いのが顎下腺(がっかせん)、次が舌下腺(ぜっかせん)、一番頻度が低いのが耳下腺(じかせん)です。
腺体本体に発生することもあれば、導管内に発生することもあれば、導管を移動してきて、開口部付近で詰まっていることも多いです。
この患者様も紹介されてあおばに来院されました。
ベロの下が腫れて痛いと訴えていました。原因がわからず、紹介されていらっしゃいました。
舌下ひだというヒダヒダがベロの下にあるのですが、その真下に舌下腺、顎下腺の導管があります。
その導管の中に石が詰まっていました。
黄色い石が少し見えていますね。
摘出後です。
摘出後は導管が癒着したり、閉鎖しないように、がま腫と同じように篝縫いをします。
もともと舌下小丘という開口部があるのですが、別の開口部を作ってしまうということです。
治ってよかったですね。
舌下小丘部に違和感を感じ、小児科を受診、紹介されて来院した小学生の女子です。
ベロの下付け根付近に顎下腺、舌下腺の開口部があります。
この開口部のふくらみを舌下小丘と呼んでいます。
つづく