お子さんの歯並び
こんにちは!
あおば歯科クリニックの恭子先生こと戸村です。
長い冬の寒さもやっと落ち着き、春の暖かさが感じられるようになりました。
皆さんはお花見に行かれましたでしょうか。
さて、久しぶりのブログとなりました!
受付の秀美ちゃんの矯正ももう終盤に差し掛かってきましたが、それはまた次回に(^▽^;)
今日は矯正の続きで、お子さんの歯並びについてお話ししたいと思います。
歯並び
自分のお子さんの歯並び、気になりますよね。
うちの子は出っ歯で…。
噛んだ時に前歯が開いているの。
きれいに生えていれば高い矯正治療を受ける必要はないのに…。
もしかしたらその歯並び、日常生活の何気ない癖で、なってしまっているかもしれませんよ。
そもそも、なぜ歯はU字型に並ぶのでしょうか。
意外に考えたことのないこの疑問。
実は、歯はいつも外側からは唇とほっぺに押され、内側は舌に押されています。
この2つの力がちょうど釣り合う位置に歯は動いて並んでいるのです。
ほかにも、上下の位置はお互いの歯同士が噛みあうことによって、前後についてはお互いが押し合うことによって歯は並んでいます。歯を失った後、放っておくことによって隣の歯が傾いてきたり、かみ合っていた歯が延びてきたりするのは、このバランスが崩れてしまったからなんです。
歯並びに影響する悪習癖(悪い癖)
では、このバランスを崩してしまう癖って何でしょう。
よくあるのは指しゃぶりです。
小さい赤ちゃんはおしゃぶりや指を吸うと、母乳を飲んでいる形に非常に近いため、ぐずっていても落ち着く傾向があります。小さい頃はいいのですが、この習慣が大きくなっても続いてしまうと、体や歯は、上下の歯の間に指があるのが正常な位置だととらえ、前歯が噛みあわなくなってしまうのです。軽度であれば癖をやめれば再び筋肉のバランスが取れて自然に戻ることもあるので、思い当たる方はぜひやめさせてあげてくださいね。
そのほかには、下唇を噛む癖もあります。常に下唇を噛むことで、下の歯は内側に、上の歯は外に広がり、結果出っ歯になります。逆に上唇を噛む癖があると受け口になります。
あと意外にしがちなのが頬杖を突く癖。外から常に力が加わることによって、歯が内側に押し込まれて歯並びが悪くなります。またこの癖は顎全体にも力が加わるため、成長期には顎の成長を妨げ、また顎が横に曲がったりと歪みの原因にもなります。似たようなものでは、うつぶせ寝や横向き寝も要注意です。
食生活も関わってきます。昔の人に比べ、現代人は顎が細い傾向があるってお話、皆さん耳にしたことがあるかもしれません。特に戦後、調理法の多様化が目立ち柔らかい料理が増えました。そのため、子供のころに柔らかいものばかり食べたり、飲み物で流し込んで食べていると、ほとんど奥歯でしっかり噛む癖がつきません。そうなると噛む筋力が発達しないだけでなく、顎の骨も十分に発達できず、結果、永久歯の並ぶスペースが確保できなくて、デコボコな歯並びになってしまうのです。柔らかいものもしっかり噛むことが大事です。
そのほかにも、口で呼吸する癖だったり、片側ばかりでご飯を食べたり、舌を常に歯に押し当てていたり噛んでいたり…。
どうでしょう。
心当たりのある癖もあったのではないでしょうか。
歯並びに関しては遺伝的な要因が大きく、また上記した項目だけでなく、顎と歯のサイズのバランスや乳歯の虫歯放置による永久歯萌出スペースの不足、乳歯がうまく抜けなかったために永久歯が横から生えてくるなど、様々な原因があるため、癖を直したからといって必ずしもきれいな歯並びになるわけではありません。
しかし少なくとも癖や虫歯のケア、遅くまで残っている乳歯の抜歯など、親御さんの配慮で防ぐことのできる歯並びもあります。
ぜひこの機会に興味を持っていただけると嬉しいです(*’ω’*)