繊維腫(せんいしゅ) お口の粘膜の病気 その10
こんにちは! あおば歯科クリニックの院長昆敏明です。
繊維腫(せんいしゅ)の続きです。
その前にご質問が来ていた病理検査のお話をしたいと思います。
これなんだと思いますか?
昔の35ミリカメラのフィルムの容器みたいですよね(古くてわかりませんよね(笑))
この容器に切除した組織を入れます。
中はホルマリン溶液です。
この状態で病理検査に出します。
病理の先生が診断を下しやすいように口腔内の状況を詳細に記入して提出します。
病変周囲の図も書きます。形、性状、大きさ、色、わかる情報はくまなく記載します。
頬粘膜にできた腫瘤(しゅりゅう)の病理検査の結果です。
65歳女性の他院からのご紹介患者様でした。
最近は写真を撮ってそれを添付して、病理の先生に見てもらったりしています。
病理検査の結果は繊維腫(せんいしゅ)でした。
T様、切除して治ってよかったですね。
舌にできた繊維腫(せんいしゅ)です。
ある日おできができていることに気づき来院されました。
この患者様はあおば歯科クリニックで歯周病の手術もされていました。
歯周病の手術と繊維腫(せんいしゅ)の手術では歯周病の手術の方が圧倒的に大変です。
しかし患者様は繊維腫(せんいしゅ)等の手術の方が難しいと考えているようです。
この患者様も歯周病の手術の経験があるにもかかわらず、術前相当緊張されていました。
私たち歯科医師からすると、歯周病の手術の方が何倍も難しいのです。
切除手術後です。
綺麗に治りました。
T様、治ってよかったですね。
実は昨日も、下口唇に口内炎ができていて痛がっているという小学生の男の子が来院しました。
見ると口内炎ではなく、粘液嚢胞(ねんえきのうほう)を何度も噛んでしまって硬結したような腫瘤(しゅりゅう)が下口唇にありました。
お母様に説明をし、次回手術となりました。
歯科に受診するか迷われたそうですが、来てよかったとおっしゃっていました。
このケースも病理検査する予定です。
つづく