血管腫(けっかんしゅ) お口の粘膜の病気 その11
2016/07/30
こんにちは!あおば歯科クリニックの院長昆敏明です。
粘膜疾患(ねんまくしっかん)もう少し続けます。
舌の横に青みがかった膨らみがあります。
ちょっとわかりにくいですね。
これが血管腫(けっかんしゅ)です。
血管腫(けっかんしゅ)はお口だけではなく全身に出来る病気ですが、私は歯科医なのでお口だけに限局して説明したいと思います。
舌、口唇、頬粘膜、口蓋(こうがい)等どこにでもできる良性腫瘍です。
色は淡い青色、暗紫色に見えます。
治療法は切除手術もありますが、レーザーで焼いてしまったりすることもあります。
切除しても範囲が良くわからず、再発することもあります。
切除後です。
幸い再発は7年たった今もありません。
T様、治ってよかったですね。
下口唇にできた血管腫(けっかんしゅ)です。
某大学の口腔外科で二回切除していますが、再発してきたケースです。
唇の患部を触診すると何やら固い物が。
レントゲンを撮ってみました。
唇なのに何か固い物がありますね。
静脈石(じょうみゃくせき)です。
血管腫(けっかんしゅ)の中に生成される石ですね。
こんなものが唇に?
とっても珍しかったので写真を撮っておきました。
血管腫(けっかんしゅ)の中心に白い石が見えますね。
病理検査にも出しました。
結果は静脈石を含んだ血管腫(けっかんしゅ)でした。
切除手術後です。
6年ほどたちますが再発していません。
Hさん、よかったですね。
お口に起こる粘膜の病気はほかにもまだあります。
特に前がん病変やがんなども発見することもあります。
そのような場合は速やかに専門機関に紹介をしています。
前がん病変などはまた時間を作ってお話したいと思います。