親知らず 第二弾
こんにちは。
あおば歯科クリニック 歯科医師の奴田原です。
このところ寒暖の差が激しいですが体調はいかがでしょうか。
前回のブログで南部先生が
「親知らずとはどういうものか?」
ということについて述べましたので、今回は
「親知らずはどうしたらいいの?」
ということについて述べさせて頂こうと思います。
南部先生のブログの通り、現代人は顎が小さくなってきたが故に親知らずが生えるスペースが足りず、顎の骨の内部の隅の方でおかしな形になったり、曲がった方向を向いて一生生えてこない場合が多くあります。
また生えてきても生える余地が少ないために、歯の頭の部分の一部だけが口の中に出ている状態も少なくありません。
この場合、歯ブラシでの清掃が完全にはできないために虫歯や歯周病になったり、
「智歯周囲炎」といって親知らずの周りが汚れで炎症を起こしたりします。
そして掃除しづらいのは親知らずだけではありません。
親知らずの一つ手前の「第二大臼歯」という大事な歯も
親知らずがあるが故に満足な清掃が出来ず、虫歯、歯周病になるリスクが高くなります。
このように親知らずは本来の「ものを噛む」という機能を果たさないことが多いばかりでなく、体の中の邪魔者となって害を及ぼすことが多く、お口の健康を維持するために抜いたほうがいい場合が多いのです。
では、「いつ抜歯すればいいの?」
と思う方も多いと思います。
痛くなってから、虫歯になってからでは遅いですよね?
実は親知らずの抜歯の適齢期は
「16~17歳頃」
なんです。
「え?そんなに早いの?まだ生え切ってないのに?」
と驚かれる方も多いと思います。
親知らずは13~14歳頃に歯の頭の部分が形成され、18~20歳頃に歯根が完成します。
しかし前述の通り、顎の骨の中で真横になっていたり歯根が変形するケースもあり、抜歯の際に親知らずをいくつかに分けて取り出さなくてはいけないこともあります。
根っこが完成し切っていない16~17歳頃に抜歯をすれば、抜歯がスムーズに行えることが多く、患者さんの負担も少ないというわけです。
ですので一番理想的な親知らずの抜歯の適齢期は「16~17歳頃」となるわけですね。
もちろんそれ以降でも遅いという訳ではありません。
前述の通り、親知らずがお口の健康を妨げる場合は抜歯をした方がいいのです。
抜歯と聞くと怖い、痛い等のイメージがとても強く、なかなか思い腰が上がらないかとは思いますが、もちろん抜歯の歳はしっかり麻酔をした状態ですので痛みはほとんどありません。
是非お口の健康を維持するためにも、親知らずについてご相談ください。