65歳からのお口の健康について
暑かった夏も終わり、と言いたいところですが、残暑も真夏のようですね。
メディカルセクレタリー(医療秘書)の奥村です。
今回は65歳からのお口の健康、と題して、いつまでもいきいきと暮らしていくためのお口のケアについてお話したいと思います。
まず年齢を重ねると、お口にいくつかの変化がでてきます。
❶ 歯と歯周組織が変化します
歯と歯ぐきの境目がくさび形にすり減ったり(楔上欠損 くさびじょうけっそん)、歯ぐきが下がりむき出しになった歯の根に虫歯(根面カリエス こんめんかりえす)が出来やすくなります。
❷ お口の粘膜の状態が変化します
だ液の分泌量が減るため、舌や粘膜に変化があらわれ、口臭や味覚障害を引き起こします。
❸ 歯ぐきの炎症が起きやすくなります
歯ぐきが下がったところに、歯垢や歯石が付着したり、入れ歯があたる刺激などで、炎症が起こりやすくなります。
このような変化が出る前に定期的に検診を受け、ご自身では気づきにくい初期の小さな変化も見逃さず、病気のリスクを減らしましょう。
ドライマウスに注意
老化や、飲んでいるお薬の副作用で、だ液の分泌量が減ると、食べ物が飲み込みにくくなったり、舌に痛みを感じるようになります。またお口の中がネバネバする話しにくいなどの症状もでてきます。
これはドライマウス、すなわち口腔乾燥症という病気です。
この症状をそのままにしておくと、むし歯や歯周病、口臭の悪化を招きます。
ではドライマウスにならないためにはどうしたらいいのでしょうか。
● かむ回数を増やして、だ液の分泌を促しましょう。
よくかむことでだ液腺が刺激されドライマウスが改善します。
特に入れ歯や噛む部分が少ない方はだ液が少なくなり、ドライマウスになりやすいです。
● だ液腺のマッサージをしましょう。
だ液腺をマッサージすることによってドライマウスを改善します。大きなだ液腺が耳の前や顎の内側にあります。そこをマッサージすることによって、だ液腺が刺激され、だ液が多く出ます。湯船につかりながら、3分マッサージするだけでも効果がありますよ。
● こまめな水分補給を意識して行いましょう。
成人の人間は1日2〜2.5Lの水分補給が必要です。
● うがいの回数を増やしましょう。
● 室内の温度や湿度に気を配りましょう。
● カフェイン・アルコール・ニコチンを減らしましょう。
カフェインやアルコール、ニコチンは利尿作用があり、体の脱水状態になり、ドライマウスを引き起こしやすくなります。
お口の健康を維持すると、しっかり食事ができ、低栄養を避けられますし、会話などのコミュニケーションも活発になり、楽しい生活を送ることができます!
一生美味しく楽しく安全な食生活を送るために、適切なお口のケアを行いましょう♡