歯周病治療

なぜ治らない? 歯周病!!
あなたの今のお口の歯の本数をご存知でしょうか。
10本、20本、………それとも30本?
若さあふれる20代や、仕事も家庭も夢溢れる30代の方、仕事もひと段落し、人生これから楽しくなる60代の方も、あおば歯科クリニックにご来院いただきありがとうございました。
突然ですが、あなたの手の指、足の指の本数は何本ですか?簡単に答えられますね。ではあなたの歯の本数は何本ですか?上の歯、下の歯それぞれ何本あるでしょうか?
もしご自身の歯の本数を正確に言えなかった場合は要注意です。今後歯を失うリスクが高い可能性があります。自分のお口に関する基本的な情報を知らないということは関心がないということだからです。
女性の方ならご自身のお肌の状態、気になりますね。
では、答えです。人の歯は親知らずまで含めると32本あります。現代では親知らずが生えてこないことが多いので28本が標準の歯の本数になります。上の歯が14本、下の歯が14本、上下で28本です。
私の歯の話
しかし私が歯科医への道を歩んでいなければ、今頃は何本か大切な歯を失っていたと思います。なぜそう思うかと言いますと、私も歯学部に入って歯科の勉強をするまで、歯の大切さを認識していなかったのです。
歯学部に入る前は虫歯が大きくなって痛くなり歯医者さんに神経を取ってもらったこともありました。ですから歯科医師になって、歯の大切さに気が付いて、正しい歯科の知識と正しい歯磨きの方法を知らなければ、今頃は虫歯でボロボロ、歯周病でグラグラだったかもしれないのです。
8020って?
8020(ハチマルニイマル)という言葉を聞いたことがありますか?今から約30年前に厚生省と日本歯科医師会で「80歳になっても20本以上自分の歯を残そう」という運動を始めました。
なぜ20本にしたかというと、20本あれば入れ歯やインプラントなどを入れずにギリギリ自分の歯でご飯が食べられる本数だったからです。
では約30年前、当時80歳の方たちは何本歯があったのでしょうか?資料にもよりますが8005、つまり上の歯が2~3本、下の歯も2~3本しかなかったのです。現在は8014、つまり上の歯が7本、下の歯が7本という状態で、いまだに達成できていません。ですから今も80歳の方々は入れ歯やインプラントに頼らざるを得ない状況なのです。約30年たっても目標達成できていないのです。
私も歯科医になっていなければ、歯の大切さに気付かず、8014になったかもしれません。
歯が抜かれる一番の原因は何?!
誰も大切な歯を失いたくはないはずです。ですが現実には多くの歯が日本中で抜歯されています。なぜ歯は抜かれるのでしょうか?実は歯を抜く原因の一番は虫歯ではなく歯周病なのです。虫歯と歯周病はお口の二大疾患と言われています。
そして歯周病のほうが虫歯よりも抜かれる率が高いのです。
ところがほとんどの患者さんがこの事実を知らないのです。
知らないので歯周病を甘く考えています。
なぜか?
歯ぐきが腫れたり、硬いものがかめなくなったり、歯がグラグラしてくるまで気が付かないことが多いのです。また虫歯などと違って、歯周病菌に感染してから発病するまで(重症化するまで)非常に長い潜伏期間があることも患者さんが気づきにくい理由と考えられます。
上記のグラフを見てください。日本人の20歳代で約7割、30~50歳代では約8割、60歳代では約9割の人々が歯周病と言われているのです。(70歳代から80歳代にかけて歯周病が減少しているのは、歯が無くなってしまっているからですね)
でも歯医者さんに行っているけど?
なかには歯周病を治してくださいと直接歯医者さんに訴えた方もいると思います。逆に歯周病ではないと言われた方もいると思います。ところがなぜか歯医者さんに通っているのに治らない。また、歯周病と言われたことがない。私は実際、何人もの患者様から「「歯周病は治らない」と言われた」と聞いたことがあります。なぜか日本では歯周病は不治の病のようなのです。
歯周病は治せる疾患であるにもかかわらず、「歯周病は治らない」と考えている歯科医が圧倒的多数を占めているのは、歯周病は、治療してもほとんどの場合治らないという現実があるからです。治療しても治らない理由は、その治療が「治療」ではないと考えるほかありません。
これは私の師匠の飯塚哲夫先生の歯周病に関する論文の一部です。これが現実なのです。
院長 昆敏明の思い
そして幸いにも多くの患者様の歯周病を治癒に導き、今では、所沢、川越、入間など近隣の都市以外にも、都内や関東一円からも歯周病で悩む患者様を診るようになりました。
私が歯科医になったころ、歯周病は治るのか治らないのか、はっきりしませんでした。私の出身大学の東北大学の保存科(歯を失う二大疾患である虫歯と歯周病を治して歯を助ける専門の科のことを保存科といいます)でもはっきり治ると断言する先生はいらっしゃいませんでした。むしろ暗黙の了解のような感じで、歯周病は治らないというような空気が大勢を占めていたように思います。

その尊敬する先輩たちの中にも「歯周病は治らない」と言ってはばからない先生もいました。
そんな時に、近代口腔科学研究会を主宰する飯塚哲夫先生と出会ったのです。近代口腔科学研究会が発行する雑誌を読んで驚きました。それまで自分が購読していた商業雑誌とは似ても似つかない装丁と内容でした。

歯科医療とは歯を削って物を詰めたり、歯を抜いて入れ歯やブリッジ、インプラントなどの異物を入れたりすることではない、一生自分の歯で健康でいられるようにするのが歯科医療の究極の目標だと教えていただきました。
そしてさらに飯塚先生は、歯周病は治ると断言されました。その日から飯塚先生は私の師匠になり、飯塚先生のような歯科医療を実現するのが目標になりました。虫歯よりも歯周病で抜かれる歯のほうが多いという事実があるのですから、そのためには歯周病を治さなければなりません。
その結果、これまで多くの方々の歯周病を治してまいりました。他院で抜かないといけない、治らないと言われた歯も数えきれないくらい救ってまいりました。
今日からがスタートです!!
今日からがスタートです。私たちあおば歯科のスタッフと一緒に歯周病を治す歩みを、今日から始めましょう。今日はその記念すべき第一歩です。
患者様へのお願い
1 歯磨きの時間について
一つはご自身による口腔ケアーです。もう一つが病院で行う除菌です。この二つがうまくいけば必ず治癒へ向かいます。
治らないと言われる歯周病を治すためには、常識とは違うブラッシングが求められます。あおば歯科のドクター、歯科衛生士があなたに適した清掃指導を行います。それを必ず守っていただきたいのです。
日本人の歯磨きにかける時間は一日2回、1分~3分間というのが最も多いそうです。ですがこれでは歯周病は治りません。あおば歯科クリニックでは患者様の歯周病の病状に適した歯磨きの時間を提案しています。歯周病を治すためのブラッシングはテクニックよりも時間が非常に重要です。
糖尿病の方がいくら治療しても、暴飲暴食、カロリーコントロールをしなければ治らないのと一緒です。ですからブラッシング時間が守れない患者様は治療を中止させていただく場合があります。それほど歯周病の治癒にブラッシングの時間が重要なのです。
2 喫煙について
ですが喫煙を中止すると歯周組織の治癒能力は非喫煙者と同じレベルまで戻ること、またこのことは喫煙を止めるとかなり早い段階で歯肉の微小循環が正常に回復することからも裏付けられています。
あおば歯科クリニックでは歯周病の方で、喫煙者の方には禁煙を勧めています。禁煙することに不安を感じている方には、禁煙外来も紹介しております。できるだけ早い段階で禁煙していただきたいのですが、どうしても禁煙できない患者様は歯周病の治療を中止させていただく場合があります。そのくらい歯周病とたばこの害は関係があるのです。
3 専任歯科衛生士担当制
歯周病治療には患者様と私どもと二人三脚で治さないといけません。そのためには患者様との信頼関係が大切です。ですのであおば歯科クリニックでは歯科衛生士を担当制としています。
歯科衛生士とは歯科医学に関して専門の教育を受け、国家試験に合格した者で、お口の看護師のような存在です。このように国家資格を持つ歯科衛生士があおば歯科クリニックでは現在29名※で歯周病の治療にあたっています。
歯科衛生士学校を卒業した後も、歯周病治療の厳しい訓練と、最新の知識を得るためのセミナー参加、技術の向上などに日々努力しております。しかし人には相性というものもあり、担当した歯科衛生士と合わない場合があるかもしれません。
その場合は遠慮なさらず、院長または副院長までお申し出ください。速やかに対応させていただきます。
※令和7年4月現在
4 メインテナンス
歯周病は治ったから終わり、という病気ではありません。高血圧や糖尿病は、血圧が下がったら治療は終わり、血糖値が下がったら治療は終わりではないですよね。血圧が下がったら、または血糖値が下がったら、今度は再発しないようにする努力が必要になります。
歯周病も高血圧や糖尿病と同じように、安定したらメインテナンスを受けないと再発のリスクが高まります。残念ながら、過去にいったんは治ったのに、メインテナンスを受けなかったために再発をしてしまった患者様がいらっしゃいます。
幸いあおば歯科クリニックでは、厚生労働省から「口腔管理強化型歯科医療機関(口管強)※」に指定されており、メインテナンスを保険で行えるSPT(サポーティブ ペリオドンタル セラピー『歯周病安定期治療』)を行える数少ない医院の一つに指定されております。ポケットの数値が改善されたから安心、ではなく、再発を防ぐメインテナンスをぜひ受けてください。
口腔管理強化型歯科医療機関
(口管強)
平成28年4月より新設された制度で、決められた基準を満たすことで厚生労働省から認可を受けることが出来る、地域完結型医療推進を行う歯科医療機関のこと。その基準とは、
1.医療安全対策(緊急対応・感染予防)ができている
2.地域連携体制(病院・介護施設)が整っている
3.滅菌体制(滅菌設備・患者毎の交換)が整っている
4.訪問診療(口腔機能向上)を行っている
この認定を受けられるのは全国の歯科医院のなかでも約1割という厳しい認定になります。
飯塚哲夫先生について
近代口腔科学研究会を主宰し、埼玉県上尾市にて日本でも珍しい歯科の総合病院、「口腔研クリニック」を開設し現在は理事長と名誉院長を務めています。「歯周療法の基礎」「歯内療法の臨床」「新編歯科医療とは何か」「顎機能不全症への総合的アプローチ」など多数の書物を執筆。フランス国立私学アカデミー外国人会員、学校法人知音学園理事長、埼玉歯科衛生士学校校長、NPO法人日本歯科医療水準評価機構理事長などを兼任。日本の歯科医療を先導する超人的な指導者です。
本文中、下線の部分は飯塚哲夫先生の論文より引用させていただきました。
次からは歯周病の原因や治し方を
簡潔にまとめてみました。
どんな病気なのかを知ることが、
治療の第一歩となります。
ぜひ目を通してください。
皆さまのお口の健康を目指して、
幸せな人生を
送っていただけますように。
歯周病の始まり
歯周病は歯を失う原因の
ナンバーワンです!

歯周病の原因はプラーク(歯垢)
歯の表面には毎日ネバネバした膜状の物質「プラーク(歯垢)」ができ、歯と歯肉の間に溜まっていきます。歯垢1mgには約1億個の細菌が含まれています。体の抵抗力が衰え細菌の活動が抵抗力を上回ると、歯肉は炎症を起こします。

歯周病の発症

歯肉の炎症をそのままにして手入れを怠っていると、炎症は悪化し、歯と歯肉が剥がれて「歯周ポケット」ができます。プラーク(歯垢)はこの中にますます溜まり、周囲の組織に炎症を広げて歯周病が始まります。

成人の歯の喪失原因

歯の表面には毎日ネバネバした膜状の物質「プラーク(歯垢)」ができ、歯と歯肉の間に溜まっていきます。歯垢1mgには約1億個の細菌が含まれています。体の抵抗力が衰え細菌の活動が抵抗力を上回ると、歯肉は炎症を起こします。
歯周病の進行とその症状
歯周病は自覚症状が
ほとんどありません
日本人の中高年層の8割は、歯肉に問題をかかえています。歯磨きの際には歯肉の状態をチェックする習慣をつけ、歯周病の進行に気をつけてください。
歯周病の進行
-
初期
歯の根元に少し歯垢や歯石がついています。歯肉は歯にぴったりとくっ付いています。自覚症状はありません。
-
歯肉炎
歯と歯肉の間に歯垢(プラーク)や歯石が溜まり、その部分の歯肉が炎症を起こして赤く腫れています。歯を磨くと出血します。歯槽骨はまだ正常です。
-
-
中等度歯周病
歯と歯肉の間の溝(歯周ポケット)が深くなり、炎症は広がり歯の周辺の歯肉も赤く腫れています。出血・口臭・起床時の不快感があり、歯槽骨が溶け出して歯がグラグラしてきます。
-
重度歯周病
歯肉は化膿し腫れて膿も出ます。歯槽骨は溶けて無くなり、歯は支えを失ってグラグラ動きます。
歯周病治療のプロセス
治ります!先生と衛生士さんの
指示を守りましょう!
歯周病の治療の順番は、厚生省によりルールが決められています。歯周基本治療終了まで約10回のステップです。手術が必要な方も最後まで頑張りましょう。
歯周病治療のステップ
-
初診
お口の中の状態を診察します。
-
歯周病の検査
- 歯周ポケットの深さ
- 歯の動揺の度合い
- プラークの付着状況
- レントゲン撮影
- 口腔内カラー写真撮影
- 歯周病菌の顕微鏡検査
-
診断・治療
計画の立案診断に応じた治療計画を立て、患者さんへ説明します。
-
歯周基本治療
- TBI(日常のケア指導)
- 生活習慣の改善指導
- ペリオドンタルデブライドメント
- SRP(スケーリング&ルートプレーニング)
- P-Cur(歯周ポケットそう爬)
-
歯周病の
改善評価基本検査や詳しい検査を行い、歯周病の改善の程度を調べます。中等度から重度の方は手術を施します。
-
歯周外科治療
-
症状を定期的にチェック
-
-
治療(終了)
-
メインテナンス
再発しないよう定期的な状態をチェックし、その後に付いた歯垢や歯石を取り除きます。

歯周病の検査について
よい結果はきちんとした
検査から始まります
歯周病の治療を適切に行うには、歯肉や顎の骨などが今どのような状態にあるかを見極めなければなりません。歯周病の検査は、治療方針を決める上で欠かせない重要な検査です。
歯周病の進行状態を調べる検査
基本的な検査
-
歯周ポケットの測定
プローブ(目盛りのついた探査用の針)で、歯周ポケットの深さを6ヵ所測定します。
-
-
歯の動揺度
ピンセットで歯を動かしグラグラの度合いを調べます。
-
顕微鏡による細菌検査
位相差顕微鏡でお口の中の細菌の数、レッドコンプレックスのスピロヘータの存在の確認などをします。
-
レントゲン写真
あごの骨の溶け具合がわかります。
口腔内写真
肉眼で見た口の中の状態がわかります。
その他の検査
-
歯肉からの出血
ポケットを測定する際に出血することがあります。出血は、そこの部分に炎症がある証拠になります。
-
歯と歯の間のすき間
-
付着歯肉の幅
健康な歯肉は歯にぴったりくっ付いていますが、歯周病が進行すると歯肉は徐々に歯面から剥がれてきます。
再評価
歯周病の治療では、再評価がとても重要です。治療したところの改善の程度をチェックするために、治療途中で再度検査(再評価)をします。再評価の結果あまり改善されていないときは、その後の治療内容を見直すことになります。
SRP
(スケーリング&ルートプレーニング)
歯石、プラーク除去で
お口の中の環境を整えます
家庭での歯磨きとともに、お口の中の環境を改善するために行う基本的な処置です。専用の器具で、歯面や歯の根の表面の歯垢(プラーク)・歯石・感染したセメント質や象牙質を除去して再び細菌が付かないようにします。この処置によって治療や予防がしやすくなります。

-
スケーリング
目に見える部分(歯冠部)や歯面に付いている歯垢や歯石、沈着物などを除去する処置です。
この処置を受けると、歯と歯の間にすき間があき、歯肉の位置が下がって歯が長く見えることがあります。これは、今まで付いていた歯垢や歯石が取れ、歯肉の炎症がひいて歯肉が締まったためです。改善した証拠なので心配は要りません。 -
ルートプレーニング
歯肉に隠れて見えない歯の根に付いた歯垢、歯石、沈着物、死んだ組織などを取り除いて、根の表面をツルツルにし再び汚れや細菌が付かないようにする処置で、スケーリングと同時に行われます。歯周ポケットが深いときには、麻酔をして行います。
P-Cur(歯周ポケット搔爬術)
歯周ポケット内側の
炎症部分を除去します!
スケーリングやルートプレーニングなどの処置と並行して、『歯周ポケット掻爬術』を行います。
P-Cur(歯周ポケット掻爬術)とは

しっかり歯磨きで後押し
この処置後、丁寧にブラッシングを続けていると、歯肉が締まって歯周ポケットは浅くなり、歯周病が改善します。
ペリオドンタルデブライドメント
について
私が25年前研修医だった頃、欧米ではルートプレーニングをしないと治らないと言われていました。けれども日本の保険にはそのような概念はまだ導入されておらず、保険でルートプレーニングすることは禁止されていました。しかし、私がいた研修病院では患者様の治癒を考え、保険では認められていないルートプレーニングを無料で行っていました。
これは、歯周ポケット内に潜む歯周病菌を徹底的に除菌してしまうこと、と言い換えてもいいでしょう。SRPとP-Curは別々に行うようなものではなく、患者様の歯周病を本気で治そうと考えたら、本来同時に行うべきものなのです。ところが日本の厚生省は、SRPとP-Curを別々に行うように指導しています。つまり、歯周ポケット検査→SRP→歯周ポケット検査→P-Curというようにです。
これでは歯周病菌は、いつまでたっても除菌できないのです。あおば歯科クリニックでは、患者様の健康を第一に考えて、歯周ポケット検査→SRPとP-Curの同時施術→歯周ポケット検査というように、SRPとP-Curを同時に行っています。しかし料金は厚生省のルールどおり、1回分しかいただいておりません。
現在の日本の保険治療では、採算を度外視しないと、本当に患者様の為になる治療を行えないことが多いのが実情なのです。
外科手術による歯周病の治療
あおば歯科では、
重症のケースの場合、
外科手術で
歯周病の改善を図ります。
そのための手術室も完備しています!
ブラッシングなどのホームケアをしっかり行い、SRPとP-Cur等のペリオドンタルデブライドメントを行っても改善しないときは手術を行います。あおば歯科クリニックでは主にAPF手術(apically positioned flap procedure)という歯肉剥離掻爬手術を行ってポケットの改善、歯槽骨の再生を行っています。これらの外科手術にも健康保険の適用があります。
-
新付着手術
-
歯肉切除術
-
歯肉剥離掻爬手術(APF手術)
歯周病の手術にはいくつかの種類があります。あおば歯科クリニックでは患者様のポケットの形態、歯槽骨の欠損形態などを勘案して、最適な手術法を選択、施術しています。その中でメインになる手術がapically positionded flap procedure,APF手術です。 この手術の特徴は歯周ポケットの再発が生じにくいこと、three wall infrabony pocketであれば歯槽骨再生が可能なこと、one wall,two wall infrabony pocketであればinfrabony pocketを解消できること、付着歯肉を増大させられることなどの利点があります。
特殊な顕微鏡と歯周病治療
歯周病は、
歯周病菌で起こる感染症です!
胃潰瘍や胃がんの原因はピロリ菌ですね
昔は、胃の中を調べて、潰瘍がある→手術等治療をします
現在は、胃の中の細菌を調べて、潰瘍がなくてもピロリ菌がいる→除菌します
ピロリ菌のこと
日本人の国民病ともいわれる胃潰瘍。ストレスや塩辛い食べ物が原因とされてきた。しかし、実はヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)という細菌がその原因であることを、オーストラリアのバリー・マーシャル博士らが発見。これにより博士らは、2005年度のノーベル医学生理学賞を受賞した。
昔は、ポケットの検査をして、汚い・深い・腫れている→治療をします
現在は、ポケットの細菌検査をして歯周病菌がいる→除菌と治療をします
ところが厚生省は、この細菌検査を保険診療で行うことを認めていません!
ですが患者様の健康を考えたら、やらないわけにはいきません。
あおば歯科クリニックでは、希望する患者様には無料で検査させていただいております。
歯周病と全身との関わり
歯周病の改善が
全身の健康改善につながります
歯周病は、歯とお口の健康だけではなく、全身の健康と深く関わっていることが分かっています。自覚症状の乏しい病気ですので、定期的にチェックを受け、常に良い状態を保つようにしましょう。
-
歯周病と心疾患
歯周病の人は健康な人に比べ、心疾患のリスクが約2.8倍と報告されています。歯周組織を破壊して体内に入り込んだ歯周病菌は、血流にのって心臓まで到達し、血管や心臓の弁などに付着して疾患を誘発するといわれています。
-
歯周病と糖尿病
歯周病の人は健康な人に比べ、糖尿病になるリスクが2倍以上と報告されています。歯周病菌の毒素やつくりだされる炎症性物質が、血糖値をコントロールするインスリンの働きを妨げ、糖尿病を悪化させるのです。
-
歯周病と出産
歯周病のある妊婦は、健康な妊婦に比べ、早産のリスクが7.5倍と報告されています。体に侵入した歯周病菌は、羊水に入って胎児の成長を妨げたり、子宮収縮に関係した物質の濃度をあげて陣痛を誘発したりするのではないかと説明されています。
-
遺伝や習慣・環境との関係
精神的肉体的ストレス、不規則な食生活、喫煙などは、体の免疫力を低下させ歯周病を悪化させます。歯周病で悩んでいる家族がいる方は、体質や生活習慣や生活環境なども似ていることを自覚して、歯科医院でのチェックを受けておきましょう。
定期管理で再発防止
メインテナンスを
積極的に受けましょう!
歯周病の原因であるプラーク(歯垢)は、バイオフィルムと呼ばれる特殊なものです。歯ブラシだけでは落ちないので、特殊な器具を使って取り除きます。歯の表面や歯肉にかくれている歯根に付いたプラークや歯石を取り除く基本的な治療によって症状が安定すると、歯周病の治療は終わりとなります。その後はホームケアを続けて様子をみます。
プラークは一定期間で元の状態に
再発させないために
そこで、病気を再発させないためには、プラークが元の状態になる前に溜まってきたプラークを除去すればよいことになります。
定期検診の来院が1回で完結する「歯周病安定期治療(SPT)」を行えます
プラークは一定期間で元の状態に
メインテナンスの重要性
抜歯する原因
歯周病は、初期の状態を含めると、成人の80%以上がかかっています。(平成17年度)ところが、虫歯は気になっても、お口の病気で一番恐ろしい歯周病は気にしない方が、大勢いらっしゃいます。とくに10代、20代、30代の方は、歯周病にほとんど関心がないようです。
歯周病は、ある日突然起こる病気ではありません。10代、20代から、きちんとお口のケアをすれば、十分予防できるのです。
また、40代、50代、60代の方で、すでに歯周病の方も、きちんとした治療をすれば治るのです。
ぜひあなたも定期的に検診を受け、歯を失う原因となる歯周病を早期に発見し、早期に治療を受けるように心がけましょう。
「健康」の後悔トップ7
- 位歯の定期検診を受けて
おけばよかった - 位スポーツなどで
体を鍛えればよかった - 位日ごろからよく歩けばよかった
- 位腹八分目を守り、暴飲暴食を
しなければよかった - 位間食を控えればよかった
- 位頭髪の手入れをすれはばよかった
- 位タバコをやめればよかった
(55歳〜74歳の男女1000人にプレジデント社がアンケート調査を実施)

定期検診ってなぜ大事?
あなたは、定期検診の重要性をご存じですか?
これまで多くの研究で、メインテナンスを行ったグループと、行わなかったグループの予後が調べられてきました。その結果、1カ月から3カ月毎にメインテナンスを行うと、予後が良好になることが明らかになっています。メインテナンスとは、歯周病を治療して、安定した患者さんが、定期的に受ける検査や処置の事をいいます。
一人当たり5年間に失った歯の本数
Beckerらによるメンテナンスと
歯の喪失の関係の
研究のまとめ。
- 歯周治療を行わなかった人たちは、1人につき5年間あたり1.8本の歯を失いました。
- 歯周治療を行ったもののメインテナンスを行わなかった場合は、1人につき5年間あたり1.1本の歯を失いました。
- 歯周治療を行い、治療後もメインテナンスを行った人たちは、1人につき5年間あたり0.5本の歯しか失いませんでした。
(注) それぞれのグループの対象者や調査時間は異なります。
※SPT=歯周病の定期点検、メインテナンスのこと
歯周病の治療をして安定すると、歯周病菌の細菌叢が変化します。おなかのなかの悪玉菌が減って善玉菌が増える感じですね。これが元に戻るのに数カ月かかるという研究結果があるんです。
また、歯周病がもし進行する兆候があれば、メインテナンスを受けていれば、早期に進行を止める事もできます。さらに、人というものは、だんだん意識が低くなっていくものです。いつの間にか歯間ブラシを使用しなくなっていたり、歯磨きの時間が短くなっていたりしますよね。
ぜひあなたも、メインテナンスを受けて、一生自分の歯でおいしく食事をしましょう。