手術 左下の親知らずが痛い その11
2016/05/22
こんにちは! あおば歯科クリニックの院長昆敏明です。
抜歯の料金は前回お話しました。
抜歯の料金が高いか安いかはさておき、
いずれにしても、抜歯は手術です。
歯を抜くと顎の骨が見えるのです。
見えるということは露出するということです。
手や足の骨が見えるような手術を想像してみてください。
それがお顔の骨なんです。
手や足の骨が見えるような手術を普通の診察室では行いませんね。
私の同級生で東北大学を卒業したのち、大阪大学の口腔外科に進んだ友人がおりました。
その友人のお話です。
内科の先生がある歯科医院でインプラント手術をすることになり説明を一通り聞いた後、
その手術はどこでやるのか
と質問したそうです。
施術する先生が、
「ここでやります。」
と答えると、その内科の先生は絶句したそうです。
手術室でもない普通の診察台を指さして
ここです
と答えたからです。
このお話、歯科医だと理解できないんです。
入れ歯作るのも、歯を削るのも、手術するのも全部同じ場所でやる感覚が身についている歯医者には理解できないんです。
医科の先生たちは、診察室、処置室、手術室と内容に応じて部屋が独立しているというのは当たり前のお話なんですね。
私も歯学部卒業したての頃は、そのようなことは理解していませんでした。
ですが飯塚哲夫先生からそのようなことを教えていただきました。
それで口腔研クリニックのように手術室を設けました。
しかしいざ作ろうとすると経験もありませんでした。
そこで狭山市で産婦人科をご開業されていた加古先生からいろいろアドヴァイスをいただき今の手術室になりました。
私たち歯科医療従事者も患者様の側も
抜歯は手術だ
という認識を改めてもたないといけないのではないかと考えています。
つづく