親知らずの害 左下の親知らずが痛い その3
こんにちは!狭山市あおば歯科クリニックの院長昆 敏明です!
親知らずシリーズ第三弾です!
人の歯は32本あるということはお分かりになったと思います。
実はこの32本の中で最も抜歯率が高いのが親知らずなのです。
人の歯の中で一番抜かれているということです。
現代人には必要ない歯ということでしょうか。
文明病という方もいますね。
問題はなぜ抜かなければいけないのかということですよね。
親知らずの次に抜歯率が高いのはどの歯かということです。
これは上下左右を問わず親知らずの一つ手前の歯、第二大臼歯なのです。
なぜ第二大臼歯の抜歯率が親知らずに次いで高いのか。
これはあくまでも私見なので参考までに。
①一番奥にあり技術的に最も磨きにくい
②むし歯、歯周病になった際に、一番奥にあるため正確な治療を施しにくい
③親知らずの影響
などが考えられるのではないかと思っています。
では実際にあおば歯科クリニックで過去、親知らずが原因で病気になったケースを見ていきましょう。
①むし歯で痛い(親知らずだけでなく手前の第二大臼歯も含む)
ほんの少しでも親知らずの頭が見えているとそこからむし歯になることが多いようです。
親知らずの頭が見えているのに気が付いていない患者様もいるようです。
一番奥で磨きにくいうえに、存在を認識していなかったら磨くことは不可能です。第二大臼歯の奥の面がむし歯になることも多いです。
この場合、患者様はしみるとか痛みが出ないと気が付かないことが多いようです。
治療にいらしたときには神経を取らざるを得ないことが多いようです。
手前の第二大臼歯が痛くなった来院された患者様です。
もっと早く親知らずを取っていればこのようなことにはならなかったと思われるのですが。
左側も第二大臼歯との境目の部分が黒くなっています。
すでにむし歯になっています。
②腫れた(親知らずだけでなく手前の第二大臼歯も含む)
親知らずの周囲の歯ぐきが腫れることを智歯周囲炎(チシシュウイエン)と言います。
臨床の現場では、むし歯よりもこちらのケースのほうが多い感覚があります。
智歯周囲炎は親知らずの周りの歯ぐきからばい菌が入ることで起きます。
腫れて痛い、風邪をひいたときのようにのどが痛くなる、お口の中だけでなくお顔まで腫れてくる、お口があかなくなる、発熱するなどという症状が出てきます。
腫れて痛みが出てお口があかなくなったケースです。
お薬を服用していただいて腫れが収まってから摘出手術を行いました。
手術後です。手前の第二大臼歯もむし歯になっていましたので治しました。
③その他 第二大臼歯の歯根吸収 含歯生嚢胞(濾胞性歯牙嚢胞)ガンシセイノウホウ(ロホウセイシガノウホウ)など
つづく